一人に帰る時間 かたい みどりいろの地面を蹴り さきへ 泳ぐ
駅の灯りがひろがる 階段の横 白いカベにもたれた影が スン、 と大きくなる
笛の音、 発車します。 手まねきするときのかたちをつくった としを重ねた手 このへんで いいでしょう。 初めて見るのに いつかみたよな だれ? こんな日はいつも 出会う
つぶやくと 白いカベに混ざってゆく 影がつくった カタチだけ ノコサレル
また 笛が鳴る 速度を落として歩いた